2008年04月29日

2008.4.28の泡瀬干潟

長い悲しいなかなか終わらない1日だった。朝8:30に泡瀬干潟の仮設橋梁前に集合。昼間は仕事をして、夜、泡瀬干潟を守る連絡会の定例会に出席し30分ほど前に帰宅したばかり。

泡瀬の集会は沖縄タイムズに報じられた通り;

「完成早く」「不当事業」/推進・反対両派が集会
 「一日も早い完成を」「不当な公共事業だ」。泡瀬沖合の埋め立て事業が通年工事として始まった28日午前、事業の推進、反対両派は、埋め立て地につながる仮設橋梁入り口でそれぞれ集会を開いた。

 泡瀬地域の住民らでつくる推進派団体「プライド泡瀬」の當真嗣蒲会長は「視察や事業者の説明を通して、環境に十分配慮された工事と分かり、通年工事を歓迎している。長年の夢である人工島がスポーツのメッカとなるような施設を誘致したい」と完成後の発展を期待した。

 泡瀬干潟を守る連絡会の小橋川共男共同代表は「トカゲハゼの産卵時期に工事をしない約束にもかかわらず、独断で再開するのは暴挙だ。既成事実を積み上げようとしている国に対して怒りを感じる。県民のよりどころである自然を壊すことは、観光資源を失うことにもなる」と工事の中止を求めた。

埋め立て海域の図を用いてQABがわかりやすく示している。
◆泡瀬干潟 埋め立て事業 加速

理解が出来ないのは埋め立て推進派は心から彼らの発する言葉を信じているらしいということ。これはお金をつかまされて出来るような発言ではないという印象を受けた。先週の泡瀬干潟の訴訟の最終弁論でも被告人たちが妙に無表情なのが気にはなったものの、それは「仕事だから仕方ない。30分黙っていれば嵐は過ぎる」と思っていたとも受け取れる。でも今日の推進派集会の人々は異なるような。心から人工ビーチを望んでいる人々にどのような言葉で干潟の大切さ、命の大切さを伝えればいいのか私にはわからない。


埋め立て推進派


泡瀬干潟を守る連絡会を中心とする、この海域の埋め立て反対の立場である県民たち1


泡瀬干潟を守る連絡会を中心とする、この海域の埋め立て反対の立場である県民たち2


最新の世論調査の結果(4月上旬のアンケート結果)。圧倒的に反対が多い。


仮設橋梁ゲート前


この埋め立て事業の真意。「土砂処分場」。これが大事な干潟の生き物たちを殺す理由になるのである

ここで思い出すのは諫早湾問題。1つ前のエントリーで紹介した前川さんの陳述書にもある、1997年4月14日、長崎県の諫早湾が干拓事業のために閉め切られ、広大な干潟とそこに棲む生き物たちが消滅した、である。そして、何か新しいニュースはと思い検索してみたら「2007年12月22日、全長8.5kmの諫早湾干拓堤防道路が開通」とある。この問題はずっと気にとめていたはずなのにちょっと目を話したすきに。。

それにしても諫早の大きな失敗から何も学んではいない日本という国はどうかしているのではないか。その間に庁から省に格上げされた環境省はいったい何をしているのか。今年だけのことをとっても片方で国際サンゴ礁年をうたいサンゴ保護を唱え、もう片方でサンゴを生き埋めにするという支離滅裂さである。「あそこは予算が少ないから」と知った風な口を効く人もいるが、そういうことを言う人たちの常識こそ疑いたい。国の環境を守るためにある省であるべきなのに。

参考;「目的不明の干拓事業で壊滅的打撃 諫早湾」長崎県・諫早湾と諫早干潟の環境保全

この辺が自分の身近(いかなるスケールであれ)な出来事に思いをかけられる’限界’なのであると思う。どんなに当事者意識を持っていても1日24時間でできることは限られてくる。従って自分の身近でより大変なことが起こった場合には優先順位が低いものは切り捨てざるを得ない。

それは小さな沖縄島の中にいても同じこと。辺野古で問題が持ち上がると泡瀬干潟に目がいかなくなり、その逆もしかり。
距離のある辺野古がとても遠いときもあり、逆に新聞等で報じられることが少ない泡瀬の方に目が行き届かない場合もある。後になって、あのときすぐああしていれば、と思うことが多い。しかし、それは個人の能力の限界ややる気のなさではないとも思う。今日は辺野古、明日は泡瀬、背後で浦添の開発を進める、、、というように限られた時間ではとても追い切れないほどの理不尽な仕打ちがあちこちで行われているということである。

しかしながらそういった状況であれ繰り返し自分に言い聞かせるのは「現場を見ること」である。報道を通じわかったような気になることでも、自分の目で見ない限りそれは確かではない。現に、諫早の道路が開通したと聞いても写真を見ても、私には地元の人たちの目にうつる風景がどのように変わり、また、どのような不便を強いられ、何か便利になったのかどうか、その辺がわからない。
インターネットの普及により遠方にいてもわかることが増えてきた。そして本当はわかっていなくてもわかったような気になることも簡単にできる場合も多い。でも現場に足を運ぶことが何より大切である・・・。でもたまに足を運んだくらいでは現地の人の悲しみまでもは到底わかるものではない。

今日は泡瀬干潟の仮設橋梁を初めて見てその大きさに驚き、この先、いったいどれほどの悲しい場面が待っているのかと思うとやり切れない思いです。本当は毎日でも泡瀬干潟に、そして辺野古(大浦湾)に、通いたい思いを抱えつつ・・・




この記事へのトラックバックURL

http://shark.ti-da.net/t2120287
この記事へのトラックバック
3月の時点でチベットにふれたエントリーを2つ、「ほうっておけば軍拡に走るのが世の常? そしてチベットのこととか」「争乱で殺される命...
チベット問題 国際宣伝会社。コイズミ・竹中の戦略もデザインしているのかな?【とむ丸の夢】at 2008年04月30日 00:13
ちょっと疲れた、かな うちの先輩の歌です さめさん、ごめんね 今日、泡瀬干潟行ってきたよ 必ず書くから 待っててね 空にカラスが笑ったとて、お天道様がついてるよ 大丈夫、まだ...
今日はサボり【そいつは帽子だ!】at 2008年04月30日 00:28
「もう、自民党はだめだな」と外出先から帰宅した家人が、再可決の報を聞いて吐き捨てるように言う。

「いや、まだ分からないよ、まただま...
とうとう再可決。総選挙を求めます【とむ丸の夢】at 2008年04月30日 19:23
人間よ ずいぶんと偉くなったじゃないか 貴様らは ただ欲望のはけ口を求め続けて 海を追われ 森を追われ 大地を埋め尽くし、汚し続け、食らい尽くそうとしている そして今度は 海...
論理と知性のバ-ベル【そいつは帽子だ!】at 2008年05月02日 01:23
この記事へのコメント
時差がありすみません。本日PCがやっとみれたので。。。

>お金をつかまされて出来るような発言ではないという印象を受けた

がとても気になりました。。。
Posted by kujira at 2008年05月01日 14:06
kujiraさん

コメントありがとうございます。

その面も気になるのですが、いまさらながら、埋め立て賛成派の人たちはいったい何をしに来ていたんだろう??と思います。
反対派は何としてでも阻止したいと思うから現場で集会を開くわけですが、賛成派は何で?不思議な行動です。
Posted by さめ at 2008年05月03日 23:19
※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません