泡瀬干潟を守るための署名を888筆(インターネット)、紙で2448筆、
合計3,336筆いただきました。
改めて、ご協力ありがとうございました!
なお、引き続き
12月末までこの署名活動は継続することにいたしましたので、またご協力お願いします!!!
また10月末に韓国で開催されるラムサール条約第10回締約国会議(韓国)に泡瀬干潟を守る連絡会の有志数名が出席します。旅費のカンパも受け付けておりますのでよろしくお願いします!
先週の金曜日、泡瀬干潟(第二期工事海域、埋め立て地の隣接地)を見てきました。
泡瀬干潟・ミナミコメツキガニの浜からカヌーで出発。
調査地に行く途中にいやでも目に入るのは次々と海中に投入される山積みの土砂と、土砂を投入するためのクレーン車。そしてすでに作られている、生きているサンゴをぐるっと取り囲む護岸。サンゴだけではなく魚も生き埋めです。国際サンゴ礁年なのに、なぜこの沖縄では、この海域では、こんなことが平然と行われているのでしょうか。
生きているサンゴや海草や貝の上に土砂を投入するなんて。
クレーンとこれから海に投げ込まれる土砂。
海に入る前から海の色がおかしいのにずっと気づいてましたが、潜ってみて理由はすぐわかりました。当然ながら土砂のせいで透明度が落ちて曇っているのですがそのせいだけではない。海草がほとんど死滅してしまってそのせいで海の色が変わっていました。定点観測用に海底に打った頑丈な鉄筋杭を探すのにもこの日は苦労しました。見失わないように明るいブルーのビニールを(鉄筋杭の)上にかぶせているのだけれども、それでもなかなか見つからない。いつもなら、半年ほど前ならば、すぐに見つかったのに。沖縄市の言い分ではこの海域(第二期)は現在行われている工事(第一期)の影響は受けないはずだったのに。
透明度が落ちていてよく見えません。、写真は海藻が生えかけているハマサンゴ。
クローズアップ。すでに粘液で土砂をはねつけられなくなっています。
ハマサンゴの上に堆積する土砂
入ってみたら大量のサンゴが死んでいて、生きているサンゴの上にも土砂が覆いかぶさりサンゴの力ではもはや土砂をはねつけられなくなっています。パワーゲームに負けつつあるサンゴには海藻が付着を始めていました。かろうじて生き残っている海草の上にも土砂が堆積し、貝類にはやはり海藻が付着。海藻は悪者ではなく健全な海にもいるのですが、このように健全さを失いつつある場所で元気になる、そんな面を持ち合わせています。
海藻に覆われる貝
サンゴの被度を測ってみたら36.2%でした。3年前は60%近くあったのでずいぶん減ったものの、それでも36%も残っているのは奇跡的。でもぎりぎり保っていた生態系のバランスが崩れかけているような、そんな感じでした。3年前に初めて見たこの海域のサンゴたちは宝石箱の中の宝物のように光っていたのに、とても残念で悲しいです。
今回の調査結果も含めたサンゴの被度の推移。どんどん落ちてきています。
土砂が堆積しているミドリイシ(サンゴの一種)
すでに死滅した部分もあり、生きている部分も土砂のせいで窒息しかけている、ヒメマツミドリイシ(サンゴの一種)
いつも、今、今日、このときの海を見られるのはこれが最後。そんな想いで写真を撮っているので、1回のメモリ使用量が2Gとものすごいことになっています。HDDがすぐいっぱいになってしまいます。沖縄に住み始めて4年半たち、その間に撮った写真はいくつものHDDにぎゅうぎゅうにつまっているのにろくに見直す暇がないです。いつか海に潜れない日が来たら、あるいはサンゴがいなくなってしまう日が来たら、ゆっくり撮った写真を全部見直そうと思います。
冒頭で紹介させていただきました通り、引き続き署名を行いますのでよろしくお願いいたします。
◆ウェブ署名
http://www.shomei.tv/project-97.html
◆【署名説明文(写真付)】
http://www.awase.net/maekawa/shomeisetumei.pdf
◆【署名用紙】
http://www.awase.net/maekawa/shomei.pdf
追記:今日のニュース;
アオサンゴが絶滅危惧種に 国際自然保護連合
日本などの各国政府や環境保護団体でつくる国際自然保護連合(IUCN)がまとめる
最新版の絶滅の恐れのある生物リスト(レッドリスト)に、沖縄県の名護市や石垣島で大
群落が確認されているアオサンゴが絶滅危惧種として掲載される見通しになったことが2
日明らかになった。リストは6日、スペインでの総会で発表される。
名護市の大群落は米軍普天間飛行場の移設が予定されている同市辺野古崎から東に約3
キロの地点で、建設で悪影響を受ける可能性が高い。同海域には国の天然記念物のジュゴ
ンが生息していることも分かっており、保護を求める声がさらに強まるのは必至だ。
アオサンゴはインド洋から太平洋にかけて分布し、骨格の内側が青いのが特徴。石垣島
の世界最大の大群落が知られていたが、昨年辺野古崎沖の大浦湾でも大群落が見つかり話
題を集めた。
最近は、地球温暖化に伴う海水温上昇で起きる白化現象や病気で死ぬものが増え、観賞
用に採取されるケースも目立つ。
このため、IUCNの専門家グループは7月、世界の700種類以上のサンゴの保全状
況をまとめた報告書の中で、アオサンゴを「絶滅の危険が増大している種」に分類した。